2016年6月29日水曜日

阪神5-3DeNA(6月28日・甲子園)

連敗脱出!
メッセンジャーがよく投げてくれました。
5回まではパーフェクト! 文字どおり!
しかし・・・
6回にフォアボールから連打連打で、まずい守備もあって一気に3失点(-◎-;)
パーフェクトどころか、完封もなくなり、さらに逆転のピンチ。。。
でも、そこで踏ん張れたのがよかったですね。
サード・北條の守備にも助けられました。

雨の中の対戦。
なかなか出なかったタイムリーも出た。
惜しむらくは、もっと連打が出て欲しかったけど。
まあ、多くは望みますまい。

チーム状態が上向きか、というと、そうでもないですが。
でもまあ、一歩一歩、ですわな。

2016年6月26日日曜日

広島4-3阪神(6月16日・マツダスタジアム)

なんとも後味の悪い敗戦でした。
結局カープには3連敗。交流戦明けの初カードで勢いを取り戻したいところだったのですがねえ。
チームのしての「出来」が違い過ぎますね。いまのところは。

8回までの失点は、新井のホームランと、3四球のあとの犠牲フライ。
なんとそれまで1安打ピッチングだったのですね、岩貞。
無安打での失点は、まさに自滅に近い。
今日のラジオの解説は元カープの達川さんで、元キャッチャーだった(タイガースのコーチもしていた)だけあって、原口の配球に厳しかったですね。
タイミングが合ってる変化球をなぜ続けるのか。
ストレートばっかりなぜ続けるのか。
どうやら「同じ球種を続ける」という癖のようなものがあるらしい。
で、相手もプロですから、同じ球種を続けられると対応できてくる。
で、ちょっとコースが甘くなったりしたら、コツーン、ですわな。
というシーンが多かったようです。

にしても。
最後はセンター中谷とレフト俊介が衝突しての落球、サヨナラ。
どうにも痛い。

つまりは。
まだこのチームは若いのですね。色んな意味で。まだ全くなっていない。できていない。慣れていない。
それでも、気合は忘れずにいてほしいです。
9回裏。同点とされてベンチに下がった岩貞が、最後の敗戦の瞬間を、唇を噛み締めて見つめていました。
その悔しさ。次に晴らしてほしいです。

2016年6月25日土曜日

広島4-2阪神(6月25日・マツダスタジアム)

福留の日米通算2,000本安打!
中谷のプロ初ホームラン!
は、あったものの。やっぱり勝たないとねえ。
で、点差は2点だけれど、はっきりとチームのレベルの違いを魅せつけられたような気がします。

相手の隙を突いて、そつなく走塁、得点を重ねるカープ。
隙だらけの我がタイガース(-◎-;)

記録には残らないであろう小さなミスというか、ほんまに「隙」としか言いようのないものが散見されましたねえ。
外野手のチャージの甘さだとか、送球のあとのちょっとした怠慢だとか。
特に若手選手にね。伊藤、中谷、北條、ね。
ヒットの数は一緒なのに、終わってみたら負けてるっていうのは、そういうところなんでしょうねえ。

タイガース先発・能見はそんなに悪いできではなかったように見えましたけどね。
野手が足を引っ張ってしまったかなあ。
ほんまやったらツーアウトランナーなしになるところが、無死2,3塁になったりしたら、そらもうあとはピッチャー頼みってことになって。
それでも4失点は、大したものです。能見は。
投手頼みだけではいけませんです。若手もベテランも、野手がもっと発奮してくれないとね。
緊張感を持って、試合しましょうよ。

広島4-2阪神(6月24日・マツダスタジアム)

マツダ「ズームズーム」スタジアムは、別名マツダ「ドームドーム」スタジアムと呼ばれている。らしい(^◎^;)
普通、この雨やったら中止でしょう、という状態でも、カープの選手は
「やるやろう」
という空気になっているらしい。流石に慣れていらっしゃる。

ということで、今日もありました。雨が途中強く降る中。
そしてそして。一番大ぶりになったのは8回裏。
2死1,2塁でカープ新井。タイガース・球児の高めストレートを打ち返されました。
はらら。
その後。
9回表、タイガースの攻撃中に雨が一段と激しくなって、試合は中段。
そして、そのままコールドゲーム。

まあ、たらればを言えば。
1回裏に梅野がパスボールをしなければ。。。。
4回表、1点を勝ち越したあと、1死2,3塁で中谷が犠牲フライなどを打っておれば。。。
などなど、頭をめぐります。

最後は水を刺された形やけど、試合展開から言えば負けパターンであったことは間違いないですね。
カープは勢いがある。「強い」とは言えないけれど。
でも、勢いはいつかは止まるもの。
止めてほしい。と思います。面白くしてほしい。

2016年6月20日月曜日

阪神2-0オリックス(6月20日・甲子園)

なんか久しぶりに勝った! ような気がするけど、連敗は2つしかしてなかったんやな。
久しぶりっというのは、ホームラン!
チーム15試合ぶりのホームランが決勝点!
それを原口が放つとは。
ゴメスの調子がよくないので、「ファースト3番」でスタメンとは驚きであった。
ま、たまたま結果が出た、という感じもするけど(^◎^;)
でも、ホームランはホームラン。勝ちは勝ち。

バファローズは、先発西が0点で抑えてたのにね。
頼みの綱の佐藤が打たれるとは。
このあたりが、交流戦でも調子に乗れず、パ・リーグ最下位というところなのかな。
まあ、人のことを言うてられませんが。

できれば岩崎に白星をあげたかったですね。今季一番の出来でしたね。100球超えてもストレートの威力は十分でした。これからに期待が持てますね。

交流戦もようやく終わり、いつの間にか順位は下っていったようですが。
なに、これからが本番ですよ。
暑くてしんどい時期。どうやって乗り切るか。
見せてもらいましょう。

2016年6月19日日曜日

【純喫茶】姫野カオルコ(PHP文芸文庫)

直木賞を受賞した「昭和の犬」にもつながる、昭和の香り漂う短編集。と思ったら、どうやら書かれたのはこちらのほうが先らしい。
そして、「昭和の薫り」というのはちょっと語弊があるかも。
その時代を懐かしむ、ということではなく、自分が子供の頃の「記憶」の謎の部分、どうしても忘れられないことがら。それはどうして忘れられないのか、を含めて、「記憶」の奥にある情景を、謎解きの要素も含みながら物語は進みます。

記憶。この曖昧なもの。
あとがきで作者が語っていますが、
「カメラで取ったように焼き付けた記憶」
には、自分では説明ができない要素がたくさんある。
それはよく分かる気がします。あの時の情景。目に浮かぶけれどどこかわからない。その時の手触り、匂い、そのほかそのほかは、なんとなく「記憶」されているのだけれど、説明がつかない。
それらを「説明付けるもの」を見つけたときの衝撃のようなもの。
どこか切なさも感じるのは、同世代だからかなあ。

阪神4-8ソフトバンク(6月19日・甲子園)

朝から雨やったから中止かなと思ったら、さすがに甲子園は水はけがよろしく、1時間前に雨が止んだらさっさと試合ができるのですね。もちろん世界一の阪神園芸さんのグラウンド整備力があってのことですけど。

さて。
満塁ホームランはいけませんね。
いっぺんに試合が決まってしまいました。
きっかけは。。。。またまたフォアボールですか。
なんて多いのかなあ。四球。
まあ、出したくて出してるわけじゃないでしょうけど。
でもねえ。なんとなく「クサイところを突いて」とか「ギリギリで勝負して」なんてことから始まってるようなきがするなあ。
もっと「力で押し倒したろうやないかい!」という勢いはないものか。
それで打たれるのなら、仕方ないではありませんか。
というのは、古い考え方なのかなあ。
まあタイガースというチームは、ファンも多いし、勝たねばならぬ思想も大きいと思うので、とにかく力勝負という訳にはいかないでしょうけどね。

ヒットは打つけど点が入らない、という状況も治らないまま。
いつか良くなってくれるかなあ。
今日はついにゴメスの出番がなし。
つらいねえ。
あ、明日も試合があるのか。
頑張れタイガース!

2016年6月18日土曜日

阪神0-1ソフトバンク(6月18日・甲子園)

いやはや。全く打てませんでしたな。
ホークス・千賀(せんが、と読むのですよ)。
伸びのあるストレートと落差激しきフォークボールの組み合わせ。
それだけなのに。。。。
その両方が良いとなると、打てないのですね。
ああ、そういえば、野茂がそんなピッチャーやったな。

チャンスらしいチャンスもなく。

メッセンジャーは好投したんやけどなあ。
千賀に打たれたのが誤算かなあ。
って、結局千賀かい。

ま、今日は相手投手の最高の日にぶち当たってしまったということでしょう。
切り替えて、また明日。
って、雨?

阪神3-2ソフトバンク(6月17日・甲子園)

最後の最後までドタバタでしたが(^◎^;)
ともかく、12球団最強(たぶん)のホークスに勝てたのは嬉しいですね。

藤浪は、昨日の雨でスライド登板でしたが。
前回、右手に打球を受けた影響もほとんど無いようでした。ヨカタ。

先制点はホークス。
フォアボールでランナーが出たら、たたみかけるような攻撃で、あっという間の2失点。
しかしその後の無死満塁を切り抜けたのが大きかったですね。

対するタイガースは、暴れ馬のホークス・中田が暴れだしたのを幸いに(^◎^;)、押し出しで同点に。

そして最終回。
ホークス・サファテは今期絶好調らしい。
しかし、伏兵の(というと失礼か)北條が、二死からヒット。
代走俊介が盗塁。って、もっと早くに走らんかいな。フルカウントやがな。
で、福留がしぶく三遊間。
本塁はクロスプレー。
主審の「セーフ!」判定にわっと飛び出すタイガースナイン。お約束の水びたしになる福留。

しかし。。。
今年から導入の「コリジョンルール」に付随した「本塁クロスプレーのビデオ検証」
ひえ?
ひょっとしたら覆るの・・・・・・

しばしの後。
審判団の答えは「セーフです」
というわけで、サヨナラ成立!
なんというか、面白いルールですなあ。

2016年6月16日木曜日

阪神1-5オリックス(6月15日・甲子園)

バファローズ・T-岡田のホームランには驚きましたな。
浜風をもろともせずライトスタンド中段へ。
あんなホームラン、甲子園では見たことない。
やられましたなあ。

先発・青柳は、5回を無失点で切り抜けて、そこそこの出来。
ただし、球数が多すぎた。
なんといっても今年のタイガース投手陣は、ボール球が多い。
与えたフォアボールもリーグ1位。
そんなこんなで5回で降板。
あとを受けた榎田。
ツーアウトを取ったまではよかったが、スリーアウトめが取れない。フォボール。ヒット。
というのは、今まで何度も見てきた場面であるなあ。
で、慌てて(たぶん)登板してきたのはマテオ。
ツーストライクまでは取るのだが、最後の一球が決まらん。
で同点打。

なんかなあ。
打つ方も投げる方も「決め所」に弱いですな、今年のタイガースは。
だから野手も投手も、力強さというか、思い切りの良さというか、そういうものが感じられない。

超変革がスローガンだけど、ここはなかなか変革されてないようですね。
ここんところこそ、大改革を望みますよ。

2016年6月15日水曜日

阪神2-0オリックス(6月14日・甲子園)

はい、勝つには勝ちましたが。
なんだろう、このぐったり感。
2得点は、高山のダブルプレーの間に入った得点と、狩野の内野安打。
無失点には切り抜けたけれど、先発・能見は5回までで降板。
あまり調子が良いようには見えなかった。
あとを受けた安藤、高橋、藤川、ドリス。
だれも「万全!」とは言いがたい。
とにかくファアボールが多い。
毎回、ランナーを背負う展開。
失点しなかったのは、相手バファローズが、ここぞというところで打てなかったから。
それはタイガースも同様で。
いつもながらの「ここで一打!」が出ない。
12安打を放ちながらの2得点とは、寂しい限り。

とはいえ、勝ちは勝ち。
ひとつずつ勝っていくしかないわけですから。
打ててるけれども得点できないのはなぜか、とか。
いろいろ考えるとみえてくるのでしょう。
期待は、しています。

2016年6月14日火曜日

【ぬるい毒】本谷有希子(新潮文庫)

ごく最近の作品(2011年)。今までとちょっと色合いが違っている、らしい。
確かに。

男に媚びるとよく言われる私・熊田由里に、高校の同級生だったという向伊という男から電話がかかる。惹かれるように向伊と会い、惹かれてしまう熊田。
そして1年、2年、3年と年を経て、二人の距離は近づいていき。

で、男に惹かれてどうしようもない道にいってしまう、というだけだったら今までたくさんあった同類の小説と何も変わらない。
そんなことはありません、本谷有希子は。
私は向伊とのシンパシーを感じつつ、いつかは見返してやろうという気概を持ち続ける。

さらに終盤になると、私・熊田のモノローグそのものが怪しくなってくる。この物語は、果たしてこのまま信じてよいものだったのかどうか。
なんてことまで考えてしまう。考えさせてしまう。なんという手腕!

2016年6月12日日曜日

【邪眼-うまくいかない愛をめぐる4つの中編】ジョイス・キャロル・オーツ(栩木玲子訳・河出書房新社)

キャロル・オーツの新作、らしい。どうやら近年は旺盛な創作活動をしているらしいから、ほんまに新作かどうかは分からんけど。

「邪眼」著名な心理学者の「四番目の妻」となったマリアナ。そこへ「最初の妻」イネスが姪と一緒に訪ねてくる。何一つ悪びれることのない夫。やってきたイネスは、片目がなかった。そしてマリアナは、今まで気が付かなかった夫の本性に気がつくことになる。

などという物語が4つ。
どれもこれも、ちょっと歪んだ愛情が絡んでいる。

「すぐそばに いつでも いつまでも」
題名だけだと純愛モノのようだが、実はストーカーの話。それもとても心理の深いところに入り込んでくるもので、読み終わってからも恐ろしさが残る。

「処刑」
淡々とした思考で両親の殺害を実行しようとする息子。だがそれはもう一人の「彼」。生き残った母親は。。。

「平床トレーラー」
セックス恐怖症?には理由があった。と思われるけれど、果たしてそれは事実だったのか? 

なんだか、物語の底のさらに底があり、そのうえに裏側までありそうな話ばかり。
近年は毎年ノーベル賞候補に名前が上がるらしい。なんとなくだけど、ノーベル賞の雰囲気ではないけれどね。でも面白い。恐ろしい。

日本ハム6-0阪神(6月12日・札幌ドーム)

160キロ超の大谷と最速140キロの岩崎の「20キロ差対決」が楽しみではありましたが。
「5番投手」で先発の(パ・リーグ主催試合なのに)大谷。気合が入ってましたね。
初回から163キロを連発!
で、140キロ台のフォークボールでしょう?
そら、普通では打てませんがな。
「工夫をしてほしい」と金本監督は言っていたようですが。
経験の少ない若手の多い今のタイガース。どんな工夫をすればよいのかさえ分からなかったようですね。

対する岩崎。いきなりの陽岱鋼にホームラン。
これで慎重になりすぎたが。遅いストレートに本来のキレがなかったなあ。
というわけで140キロのストレートは打ち返され、その後も2ラン2セットで5失点。
相手投手が大谷では、これは太刀打ち難しい。
それにしても、1点ぐらいは返してほしかったけどね。

で、やっぱり今のタイガースは若手を多く使っているので、コーチ・監督のアドバイスは必至だと思うのですよ。
そのうえ、大谷のような投手になったら、これはもうチーム一丸となって対策を立てねば、なかなか勝てないでしょう。
今はとにかく選手を鍛えることに主眼をおいているのでしょうけどね。
ちょっと放任主義が過ぎるかなあという気はします。
しっかり育ててほしいなあ。

あとね。8回、9回の守りで、西岡が外野に回りましたね。
8回はレフト、9回はセンター。
今日の点差で、何かを試したかったのかな。
今後、どんなシフトがありうるのでしょう。
楽しみのような、なんだかなあ、のようなね。

日本ハム0-3阪神(6月11日・札幌ドーム)

ようやく、投打が噛み合いましたね。
両チームともにエラーもなく、締まった試合展開でした。
メッセンジャー、今年一番かな。
ファイターズ・吉川もよかった。失点した(こちらサイドで言うと得点した)回だけでしたね、崩れたのは。
大和の2点タイムリー。
守っては2回裏の岡崎の頭脳プレー。あれはもう、矢野さん譲りかな(^◎^)
送りバントがフライになって、わざと(たぶん)捕球せず、ワンバウンドさせてからダブルプレーにとる。
いやもう、してやったりでしたな。吉川の失点はすぐ次の回やったから、あのプレーでちょっとガクンと来たのかもね。

それと、打率一割台の俊介の、押し出しフォアボールですよ。
代打狩野を敬遠して、というのは順当な対応。
だからこその、押し出しが大きかったね。しかもフルカウントの末ですから。
ほんまに、野球はどこで何がどう作用するか分からんスポーツです。
だからこそ面白い。

今日は、タイガースの各選手の動きもよかったです。交流戦に入ってからどうもドヨ~ンとしてるように見えてたけれど(もちろん、選手本人はそんなつもりはないでしょうけど)今日はきびきびと、そして思い切ってという動きが多かったですね。
この調子この調子。この、シーズン序盤に感じられたこの動きを、これからも続けてほしいです。

2016年6月11日土曜日

【グ、ア、ム】本谷有希子(新潮文庫)

寓意が読み取れる人は、などと書いたけれど、たいがいの小説はある寓意が含まれているものである。多かれ少なかれ、作家の思想が出てくるのが当たり前だし、それを排除すればそれはただのレポートになる。そういうのを意図した小説というのもあるけれど、そんなのを読んで面白いですか? いや、読んでみないと分かりませんけど。ということで結局は「読んでみないと分からない」のだ。

「グ、ア、ム」。前にも読んだはずなのだが、すっかり忘れていた。今は成人した二人の娘と父親と二人暮らしになった母親が、父親のすすめでグアム旅行に出かけるという話。自分勝手で、ものごとがうまくいかないのは自分のせいではないと思っている長女、そんな長女を反面教師として、高卒で信用組合に就職して堅実な人生を歩もうとする次女、何かにつけて反目する二人の間で右往左往する母親。
そんな3人がグアム旅行で家族の絆を取り戻す、はずもなく、旅行はさんざんな内容に。おりからの台風直撃でリゾートは壊滅状態。次女は虫歯の治療直後で頬の中がズキズキする状態。
世の中の「家族なんだから」という定型句を真っ向から破壊する本谷有希子の潔さ。そう、「家族だから」なんて妄想にすぎない。家族だからいがみ合う。というより、人間同士はいつか根本からわかり合えるものなのだ、という考えそのものがどうなんだか、と思うのである。人と人は違っていて当たり前。というところから始めないと。そして留守番する父親は、家族の「平穏」の象徴であるかのようなウサギを、後生大事に飼い育てるのである。そのウサギにしたって、実はもう何代も代替わりしているのだが。そういうことには目を瞑る。それも大事なのか。

【文学会議】セサル・アイラ(柳原孝敦訳・新潮社)

アルゼンチンを代表する作家のひとり(らしい)セサル・アイラの2つの中編。
「文学会議」は、世界征服を目論む作家が、天才のクローンを大量生産しようとする話。実際の文学会議のパロディも含みつつ、ということらしいけれど、話があっちゃこっちゃに行って、「~論」みたいなこともあったりして。SF的な広がりがあるかとおもいきや、メタ小説(作者が読者に語りかけるような)ふうなところもあり、とにかくしっちゃかめっちゃか。
もうひとつの「試練」は、散歩中に「パンク少女」らしい二人の少女に声をかけられたマルシアが体験する恐ろしい物語。恐ろしい? いやいや、もっとはちゃめちゃ。始めはカフェで、何も頼まずにうだうだと愛や絆や人生のつまらないことについて、嫌になるほど話し込んで、さてその次に何をするかというと、スーパーの襲撃! 客・店員を閉じ込めて殺戮と暴虐の限りを尽くす。なんという展開! その理由が「愛だ!」と叫ぶ二人の少女(名前がマオとレーニンですと!)。で、これがまた映画化されたらしい。訳わからん。
寓意が読み取れる人は読み取って下さい。

2016年6月10日金曜日

日本ハム5-4阪神(6月10日・札幌ドーム)

痛い負けですなあ。
1点リードの9回裏に、球児がサヨナラホームランを浴びて逆転負け。

ファイターズに倍する14安打を放ちながら、たったの4得点。
というのは、つまりは攻めが攻め切れないということですなあ。

久しぶりの梅野の悪送球に、相手ランナーを三本間に挟みながら、アウトにするのに四苦八苦。結局アウトには出来たけれど、1塁走者がサードまで行ってしまっての同点、逆転。

あーあ。
ゴメスが盗塁を試みたり、北條のファインプレーがあったりして、見どころも多くあって見応えもあったけどね。あ、テレビ中継は途中までやったけどな。

とはいえ、負けは負け。
とうとう5連敗もしてしまった。
いや、いつかは勝つ。きっと勝つ。
このまま最後まで行くわけではない、と信じたいです。
チームは変わっていってるんやから。

ロッテ8-3阪神(6月8日)ロッテ7-2阪神(6月9日・千葉マリンスタジアム)

マリンスタジアムはどうもいけませんな。
なにか悪いものが付いているのかもね。
2005年の日本シリーズを思い出しつつ、そんなことを考えてしまいました。

ついに三タテをくらいました。
いいところがなかったなああ。

まあ今年は、若手中心で「超変革」の年だから、少しぐらいのことは大目に見て、多少負けが混んでもくよくよ考えたりしないようにはしてるつもりなんですが。

ここ数試合は、その「超変革」も曇りがちのような気がします。
何しろ「走らない!」

シーズン当初は、アウトになろうがどうなろうがとにかく走る。次の塁を取る。投手でも鈍足でも関係なし。ゴメスまでもが隙あらば盗塁! だったのが。

今日などは、ランナーが出てもどうやら揺さぶる気配もなかった模様。
エンドランとか、そういう「しかけ」も何もないしねえ。

となると、経験も浅くて実力もまだまだの若手中心のチームとしては、なかなか勝つのは難しいよなあ。
勢いだけでは勝てません。そしてその勢いも、このところは途絶えがち。
そろそろなにか手を打つべき、のような気がします。
もちろん、ベンチは考えているでしょうけどね。

2016年6月8日水曜日

ロッテ2-1阪神(6月7日・千葉マリンスタジアム)

ナバーロにやられてしまいましたね。
油断してたわけじゃないだろうけどね、もちろん。
それ以上に、好機を逃した打線、作戦に問題ありかなあ。

2回の裏。無死2,3塁で前進守備はどうだったのか。
デスパイネの脚力を考えるとねえ。
まあ今年は「攻めの守り」を徹底している、ということなのでしょうけどね。
それにしては「攻めの走り」が鳴りを潜めている。
今日も盗塁はなし。
せっかく横田がスタメンで、ヒットも打ったのにね。
バントの失敗とか。
なんとなく「攻め切れない」感じ。

まあこんな時もありますわな。
選手もベンチも、こうやって一つ一つ学んでいって、次の試合次のカードに向かっていってくれたらいいよね。

2016年6月6日月曜日

5月の読書

まとめて書くとめんどくさい、ということが分かっていながら書き溜めてしまう。
1冊読み終わると、さて次の1冊、というぐあいに、間断なく読んでしまうのである。
おかげで読み終わった感想を書き逃してしまう。
そして、ざっくりとした感想しか書けないまま。申しわけありません。誰に謝る?

【且座喫茶】いしいしんじ(淡交社)
「まあ座ってお茶でも」という意味。茶の湯を教わった著者の茶の湯ばなし。なんということはないお茶の魅力とかを語っているだけかと思ったら、今は亡き師匠の話となって、ぐっと心に残ってしまうのである。

【ギンイロノウタ】村田沙耶香(新潮文庫)
【マウス】村田沙耶香(講談社)
【タダイマノトビラ】村田沙耶香(新潮社)
村田沙耶香は、こわいです。でも面白いです。「タダイマノトビラ」は、どこか違う世界に行ってしまっていて、さらにおそろし。

【くいなは飛ばずに】髙田三郎(音楽之友社)
【来し方】髙田三郎(音楽之友社)
今度「水のいのち」を歌いますねん。というわけで、エッセイを読んでみましてん。「水のいのち」のことも、ちょっと詳しく書いてますねん。で、文章がとても美しいのにびっくりしました。音楽を聞く限り(あるいは実際に会った感じでは)ただの頑固親父かと思いきや、意外と寛容なところもあって、親しみが持てます。

【風に舞いあがるビニールシート】森絵都(文春文庫)
直木賞受賞作。なんとなくとっつきにくいような気がして読まずにいました。普通のハートウォーミングなストーリーかと思わせておいて、普通じゃない結論に結びつける。うまいなあ。「牛丼理論」が秀逸でした。

【嵐のピクニック】本谷有希子(講談社文庫)
【腑抜けども、悲しみの愛を見せろ】本谷有希子(講談社文庫)
【ぜつぼう】本谷有希子(講談社)
芥川賞とりましたね。というわけでちょっと読み返してみようかと思っているところ。最初の「江梨子と絶対」に比べると、書きたい方向が定まってきた時期なのかな。思った方向には行かないストーリー展開が見事です。

【おわりの雪】ユベール・マンガレリ(田久保麻理訳・白水社)
【四人の兵士】ユベール・マンガレリ(田久保麻理訳・白水社)
マンガレリの文章はとても静か。そして「思い出」「記憶」の扱い方がほかでは見られない飛躍がある。「おわりの雪」は父と子の思い出。「四人の兵士」は戦場の記憶なんだけど、どちらも突然と現在時制に舞い戻ったりして、「記憶」には時制がないことを教えてくれる。

【ネコトピア 猟奇的な少女と100匹のネコ】ローラン・ミヨ(橋本たみえ訳・幻冬舎)
なんとも奇妙で気持ち悪くてあと味もあまりよろしくない諧謔的な物語。猫殺しが趣味の7歳の女の子。余命わずかの独裁者。それを取り巻く人たち。これを「面白い!」と思うか「なんやこれ?」と思うか。まあわたくしは、これ以上は読む気は起きませんが。

【永遠とは違う一日】押切もえ(新潮社)
【浅き夢見し】押切もえ(小学館)
山本周五郎賞にノミネートされた「永遠とは違う一日」は、ハートウォーミングな連作集。まあ普通かな。「浅き夢見し」は処女作? 「これが書きたかった!」という意欲が溢れています。

【阪神の女房】矢野燿大(朝日新聞出版)
今季コーチに就任した矢野氏。引退したてのころの著書を読み返しました。今読むと面白い。

【真実真正日記】町田康(講談社文庫)
【人間小唄】町田康(講談社文庫)
【人生を歩け!】町田康・いしいしんじ(角川文庫)
【この世のメドレー】町田康(毎日新聞社)
【人生パンク道場】町田康(KADOKAWA)

阪神2-3西武(6月5日・甲子園)

なんというか、勝ちきれませんね。
今季、延長戦では勝利なし。
それは、偶然ではなく、采配の妙もあるのかなあ。
まあでも今年は「同じ実力なら若手を使う」という方針なので、「ここは代打○○やろう!」というのはナシ。

ただねえ。
延長になるとちょっと後手後手に回る感は否めないかなあ。
延長でなくても、勝負どころでね。

福留の、ライオンズ・ショート永江がぽろりとした当たり。
本来なら2塁まで行けるところが、ちょっと足の状態もあるのか1塁止まり。
続くゴメスのセンター前ヒットで、サードまでは行けず。
というところで、代走大和。
だったら。
ランナー1塁のところで出しておきゃあよかった。そしたらゴメスのヒットでサードまで行けたやろう。
なんてことを考え始めると、ストレスは溜まる。

まあ今日の試合の肝は、高山の守備でしたでしょうから(-◎-;)。
無理して取りに行かなくてもいいところで無理して後ろに逸らしてしまうという最悪のパターン。
しかも得点に結びついてしまったし。

まあ野球(に限らずやけど)には、ああしといたらよかった、あの時こうしといたらという後悔はつきもの。
それを次にどう生かしていくか、が大事なのですね。

それで、ちょっとだけ気になっていること。
盗塁が減ってきてますね。
果敢に走ってくる、というのが最近鳴りを潜めている様子。
もちょっと機動力を出してほしいなあ。
今日もせっかく横田が塁に出ても、送りバントではねえ。
失敗してもいいから、もっと動きのあるハツラツとしたゲームを見たいです。

2016年6月5日日曜日

阪神5-1西武(6月4日・甲子園)

前回のデーゲームで「振りが悪い」と金本監督はオカンムリでした。
その効果かどうか。
今日は初回から連打連打で先制点。
その後もヒットを続けて、終わってみれば二桁安打。
ちょっと「ダメ押し」が遅すぎた感もあるけれど(^◎^;)
ともかくも、連敗しなくてよかったです。

メッセンジャー。今日は制球がどうかな、と思っていたのですが、だんだん調子が上がってきてましたね。気合も十分。それが空回りしなかったところも良かったし(^◎^;)
キャッチャー・岡崎との相性もよかったのかな。

復帰先発の横田はいまひとつでしたが(^◎^;)またチャンスはあるでしょう。
福留、高山、ゴメス、今成と、ベテラン・中堅がまんべんなく打って得点。
いい流れですね。
これ、続けばいいけれど、そうでなくても今のチームの戦い方、選手起用も含めて、とても楽しいです。だから今のやり方、続けてほしいですね。

2016年6月4日土曜日

阪神3-12西武(6月3日・甲子園)

久しぶりに見ましたね。満塁ホームラン。
味方が打ったらうれしかったけど。

セ・リーグ防御率No.2の岩貞でしたが、今日はコントロールがいまひとつ。
というか、審判との相性もあるのかな。
微妙な判定でボールボールと来て、コーンと一発。

まあ強力打線のライオンズ相手、ということで慎重になりすぎたということもあるのでしょう。
もちょっと思い切りいってもよかったかもね。

連勝で迎えた甲子園。
なかなか波に乗り切れないゲームが続きますな。
まあ、今は一歩ずつ、ちょっとずつかな。
今日も連打はあったんだから、最悪ではない。と信じたいです。

2016年6月3日金曜日

楽天0-3阪神(6月2日・コボスタ宮城)

タイガース・藤浪、今季初完投、初完封勝利\(^◎^)/
凡打の山、というのはこのことを言うのでしょうね。
全27アウトのうち22個が内野ゴロ。外野に飛んだのは1回だけ。
三振も少なかった。今までの藤浪とは、スタイルが全く違っていました。

試合後のヒーローインタビューでも、無理に三振を取りにいかず、力を抜いて投げました、というようなことを言ってましたね。
スタイルが変わったか?
これからのピッチングが楽しみですね。


2016年6月1日水曜日

楽天3-5阪神(6月1日・コボスタ宮城)

コボスタ宮城は、今年から天然芝・土のグラウンドになったそうです。
土のグラウンド、ということで、われらの「阪神園芸」さんが整備にあたっているということ。さすが日本一の整備集団!

さてさて。
今日は突然の先発。しかもプロ入り初登板の青柳投手。
フォアボールもあり死球もあり。
しかし5回を1失点。
変則的な下手投げのような横手投げのような。
だからコントロールも微妙なんでしょうけど。
おかげでイーグルス打線も打ちどころに困ったのかもしれませんね。
野球って面白いなあ。
自分の弱点が、相手にとっては厄介なものになるのですね。

まあ今日もちょっとどうかな、という守備の乱れもありましたけど(^◎^;)
盗塁もいっぱいやられてしまったし(^◎^;)
まあ下手投げで、原口くんもちょっと疲れも見えるし。
盗塁はまあしゃあないか。

救援陣もなんとか踏ん張りましたな。ドリスはいい出来。でもムラもあるからなあ。
球児は、ちょっとハラハラしましたけどね。
でもとにかく、勝てばよろしいのです(^◎^;)

6月初めのゲームで、ともかくも勝利して、ともかくもホッとしましたね。
明日も頑張ってもらいましょう。

楽天9-1阪神(5月31日・コボスタ宮城)

交流戦開幕!
気分を入れ替えて、さあ、いざ!
と思っていたのですが。。。。

ええようにやられてしまいました。
始まる前は、パ・リーグ最下位で、打つ方も守る方も今年は調子が出ないイーグルスとやから、これはラッキーな始まり方や、なんて言うてたのですが。
打たれた打たれた(-◎-;)
ホームラン2本にタイムリー。

中盤にはこちらのミスに付け込まれて、打者一巡。
ルーキー・オコエ瑠偉にプロ初ヒットのおまけまで付けてもおて。

なんともはやな試合内容となってしまいましたね。
原口の野選。上本の送球ミス。高山のポロリ(-◎-;)。
ちょっと情けない。
特に前2つは大量失点につながっただけに、余計にね。

イーグルス・則本は、すいすいと完投でしたなあ。
なんか、呑まれてしまったような印象です。

ま、今日のことは忘れましょう(^◎^;)
明日は明日の風が吹く。きっと。